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統一協会高額献金訴訟判決(平成24年3月16日福岡高裁判決)

 当事務所は、長年統一協会をはじめとする霊感商法による被害者の救済に取り組んできました。

 平成24年3月16日、福岡高等裁判所で統一協会に対する元信者の約4億の損害賠償請求を認めた判決がでましたので、そのご紹介です。

 統一協会を相手とする同種訴訟で、個人原告に対して最高額の判決です。

 判決文が、以下の全国弁連のホームページにアップされました
  統一協会・福岡高等裁判所平成24年3月16日判決

 原告の養母が心臓病で入院していたところ、複数の信者は病院まできて「心臓病の養母を救うには献金が必要」などと3億円もの献金を迫ったたことから、原告は、養母の預金を無断で解約するなどして3億円を献金、その後も3年間にわたって約6000万円の献金、さらに最後の1年には、霊能師の激しい因縁トークにより、計約7000万円の献金と、合計約4億3000万円の献金と、慰謝料1000万、弁護士費用を請求した事案です。

 高裁では、献金に至る経過事実や献金の際に激しい因縁トークが駆使された事実、養母がこのことを全く知らなかった事実がほぼ当方の主張通りに認定されました。

 3億円の献金については、1審判決は、原告が当時、「献金できてうれしい」と書いた手紙があったことなどもあり、「勧誘に畏怖して支払ったとは言えない」としていましたが、高裁は、「信者らは聖本で痛みが治るような演出をした上で、先祖の因縁が原因などと不安をあおって勧誘した。社会的相当性を逸脱して違法」と判断し、原告の感謝を示す手紙についても、信者らからの指示の通りに書いた可能性があると指摘しました。
 
 一審では8100万円しか認めていなかったのですが、この3億円の献金が認められたことで、高裁では大幅に変更されたことになります。

 統一協会側は上告せず、一括で支払ってきました。。


 また、平成24年7月31日発行の、「消費者法ニュース」第92号にも、弁護士大神周一が本判決についてコメントしています。

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